2016年1月7日木曜日

直枝政広プロデュースを夢見ながら新年にヒゲを伸ばしエセ無頼派を気取る無能の男に明日はナシと悟った夜。




▲いよいよ1月13日(水)!
「2016年のシネマとダンボール・バット」
今年最大のメイン・イヴェント!
詳細はブログの下!!





 年が明けても「無職」には変わりないし、新年だからって気分を新たにだとか、どうこうしようって特別な意気込みもなにもない。今年は・・・というか、この先一体オレはどーなるんだろうかという漠然とした不安がただ横たわっているだけ。まあ、毎年この時期、同じ不安に襲われるのだが。
唯一変ったことといえば、ヒゲが伸びたことくらいか(笑)。前の会社はうるさかったからね、伸ばしたくても伸ばせなかった。ヒゲっていっても鼻とクチの間にちょびっと生えてるくらいだよ。YMO以前の細野さんってヒゲ生やしてたじゃない?あんな感じ。ヒゲをちょっと伸ばしただけで憧れの細野晴臣に近づいた気になってる(笑)。そういえば、中上健次も伸ばしてたときあったよな。いいねぇ。悪い感じだねぇ。中上だよ。無頼派だよ。仕事もしないで、分かりもしないくせにマイルスのビッチズ・ブリューなんか聴いて、陽の高いうちから立ち飲み屋行って、ちょっとヒゲ伸ばしたくらいですっかり無頼派気取りだよ。ろくにケンカもしたことないフヌケのくせに。阿呆だねオレ。ほんとうはね、眉毛も剃りたいくらいなんだけどね、憧れのジャパンのミック・カーンみたいにさ(「憧れ」が多いんだよ、オレは!)。いや、でも冷静になってみれば眉毛ツルツルにする勇気はないね、さすがに。近所の目もあるし、それにハローワークの窓口のオバちゃんにもビックリされるだろうしね。仕事探さないでいいんなら、音楽だけで生活できるんなら、眉毛もツルっといさぎよくいっちゃうかもしれないけどね。

 「無頼派」で思い出した。去年の暮れに、グランドファーザーズの西村さんとかカーネーションの大田さんとかと一緒にライヴやったでしょ?ほら、オレのソロのネオン警察のほうで。そのライヴの前日の合同リハの後に、みんなで軽く飲み行こうってことになって、スタジオの近所の居酒屋に行ったの。結局、「軽く」のはずが、開店と同時の夕方5時に入ってオレが開放されたの11時だったからね、リハより長い(笑)。けっこうしんどかったね。みんな酒強いしね。大田さんには絡まれるし(笑)。
で、西村さんと大田さんは酔っ払い過ぎて8時前に帰ったんだけど、それと入れ替わるようにして同じスタジオの別の部屋でリハーサルをやってたカーネーションの直枝さんとマネージャーさんがいらっしゃって、それでオレは直枝さんと初対面だったにもかかわらずなんだかんだ話がはずんで11時になっちゃたわけです。直枝さんもマネージャーさんもこれまた酒が強いんで参ったのだ。オレは氷で薄まったチューハイをちびちび舐めてたんだけど、最後の頃はただの「緑茶」飲んでたからね(笑)。情けない。
 とはいえ、面白かったなあ、直枝さんとのトーク。てっきり気難しい人なんだろうと思っていたの。大田さんも帰っちゃったし、初対面だし、どーしようって、最初は緊張していたたまれない気分だったんだけど、直枝さんのほうからいろいろ話しかけてくれて、なんだ、気さくな人なんじゃん、ってのがすぐに分かって、オレも安心して打ち解けたのだった。大田さんからは常々、直枝さんが相当な音楽(レコード)マニアだって話は聞かされていた。そういえば、大田さんと飲みに行ってもあんまり音楽の話とかしないよなぁ。時代劇とか戦争の話とか、せいぜい、オレ(←大田さん)スージー&ザ・バンシーズみたいなバンドをやりたいんだよ、って話くらい(笑)。それに比べて、直枝さん、のっけからマニアックなレコードの話をぶつけてくる。しかも、オレの趣味とも微妙に重なっている部分が多いので感激したのだ。オレの周りじゃ誰も評価していないようなアルバムの話でも盛り上がった。主にパンク/ニューウェイヴ期のレコードの話だけどね。
 たとえば「ブルー・ナイルの1st最高だよね」って話になって、オレはあのアルバムは高校の時にド田舎から東京に一人で映画を観に来た帰りに渋谷の今はなき伝説のレコード屋CSV渋谷で買い求めて以来の隠れた愛聴盤なのだが、これまでに、あのアルバムの奥深さについて語り合える人間と出会ったことがなかったものだから、直枝さんの「ブルー・ナイル1st最高だよね」の一言で、30年近いオレの心の中のわだかまりがその夜氷解したのであった。あの直枝政広が「いい」って言うんだからオレは間違っていなかったのだ、と。同様にジャパンのデヴューアルバムの素晴らしさにおいても意見が合致し、気がつけばふたり、ししゃもの南蛮漬けやら食いかけの冷奴の載った皿が散乱するテーブル越しに熱い握手を交わしていたのであった。
 ええと、なんだっけ、あ、「無頼派」だよね。そうそう、音楽の話で盛りあがってたら唐突に「どんな本読むの?」と直枝さん。オレは一瞬躊躇したのだ。この場で正直に「ブコウスキー」の名を出していいものかと(笑)。相手によってはその名を出しただけで「引かれる」可能性が大だ。せっかくここまで音楽の話で盛り上がったのにここで引かれてしまっては全て台無しではないか。せいぜい村上春樹・・・じゃなくて村上龍の名前ぐらいにとどめておくべきではないだろうか?と。
 が、結局オレは5秒間頭の中で葛藤した末に正直に「ブコウスキー」の名をクチにした。そして返ってきた直枝さんの意外な答えに面食らったのだった。
「オレも好き!」と、直枝さん。「うわぁ、よかった!」(←オレの心の声・笑)。すると続けざまに「じゃ、中上健次も好きでしょう?」と、直枝さん。「ええ、中上好きです!」と、意表を衝かれているオレに、「ああ、やっぱり・・・」と言って、「無頼なんだよ、AMI君は」と、オレの顔を見たままニヤニヤしている。
 はあ。直枝さんに無頼だなんて言われて正直こっ恥ずかしくなる。まあ、たしかにオレが敬愛するミュージシャンや作家や芸術家や俳優、映画やドラマの主人公のキャラクターに至るまで、いわゆる無頼(あるいはアウトロー)と呼ばれる人間が多いのは確か。自分があまりにもフヌケだからそういう偉大な先達やヒーローに惹かれるのだろう。オレなんて、ただそういう偉大な先達たちに憧れてエセ無頼を気取ってるだけの、結局はただのフヌケなのだ。
 なんでも直枝さんも中上健次がお好きなんだそう。オレも昔愛読した中上の短編集の名前を挙げておられた。他にもこれまたドンピシャリな深沢七郎の名前なんかも出てきたりして、いやあ、音楽にとどまらず、文学の話でも直枝さんと趣味が合うなんて感激の一夜だったなあ。ちなみに、「村上春樹は読んだことないけど好きじゃない」っておっしゃっておりました(笑)。うむ。オレもロクに読んだことがないのに村上春樹はダメなのだがそこもまた趣味が合ってしまった(苦笑)。
 直枝さんいわく、「会うまでは、もっと悪そうな奴だと思ってった」って、オレのこと(笑)。「全然違うじゃん・・・」って。まあ、そうでしょうね、日ごろフェイスブックだのに投稿してるオレが写ってる写真は、たいていガラ悪そうな写真ばっかり上げてるからなぁ。タレサンかけて葉巻きくわえてたり(笑)。

 まあ、そんなこんなで、実に有意義だった直枝さんとの初対面の夜。うむ。これでダンボール・バットの次のアルバムは直枝政広プロデュースっていう道が開けたわけだな?え?開けていないって(笑)。ああ、そうですか。でも、それちょっと理想だなぁ。で、お互いまたマニアックだから、トッド・ラングレンとアンディー・パートリッジ(XTC)みたいにレコーディング中に衝突して険悪のムードになって、でも出来上がった作品は素晴らしいってことになって(笑)・・・・。え?なに寝ぼけたこと言ってるんだって?すみません。妄想し過ぎました。いやね、年末に作ったダンボール・バットの新曲が素晴らしくってね(毎度の自画自賛!)、この曲をプロデュースできるのは直枝さんをおいて他にいないだろう、と!!ええ、そうですとも!!

追伸!!いよいよ来る1月13日(水)は大御所(!)「シネマ」と我が「ダンボール・バット」との2マン・ライヴ!!ダンボール・バットはPM7:30から1時間のステージを予定。日本のモダン・ポップ史の新たな夜明けとなる記念すべき一夜!!今年最大のメイン・イヴェント。これ終わったらオレの中ではもう今年は終わり!!(爆)



▼今後のライヴ情報詳細はもう少し下にあります。


通販のお知らせ
2000年前後に録音したデモ音源とライヴ音源計14曲(71分)を収録したCD-R「モンドセレクション」、同じく2002年~2003年頃に録音したデモ音源とライヴ音源計13曲(62分)を収録したCD-R「モンドセレクション2」販売中です。注文受けてからの受注生産です。古い録音によるチープな音源ですのでどうぞご了承ください。税込み各1000円。送料はサービスいたします。振込み手数料はご負担ください。ご希望の方はご一報ください。



















今夜のBGM

Sound of The Suburbs / THE MEMBERS(1979年)
この歳んなってパンクに目覚めました(ウソ)。いやあ、でも聴かず嫌いはダメですね。
名前しか知らなかったこのバンド。パンクには違いないのだけれど端々にパンクの一言では切り捨てられない絶妙なセンスと芸人魂あり。見習いたい。
馬鹿なふりして実は頭いいんだよ、こういう人って。
さっそくアマゾンにベスト盤注文しちゃった。




前売りのご予約お問い合わせはここをクリックして専用フォームからどうぞ



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ダンボール・バットのニューアルバム「壊れたカセットはAOR」、みなさんにはもう聴いていただけたのだろうか?お求めは下記の各サイト、店頭にてどうぞ。デイスクユニオンでは店頭・通販ともに特典が付く模様(右写真:缶バッヂとCD-R。なくなり次第終了)。アマゾンタワーレコード名古屋市今池の中古CD店「ワイルドハニー」さん、京都市の市役所近くの中古CD&古書店「100000tアローントコ」さんの店頭、沖縄の「CD屋」さんの店頭&通販でも取り扱い開始しました。また、京都「トランスポップ・ギャラリー」東京・中野の「タコシェ」ではCD及びオリジナルTシャツ販売中です。高円寺「円盤」にもCD入荷しました。JET SET RECORDHMV、他でも販売中!



             ニューアルバム情報!
「壊れたカセットはAOR」/ダンボール・バット
発売中!(2015.6.25発売)

全14曲(約1時間収録)/1500円+税/
見開き紙ジャケット/歌詞・ライナー付き
作詞作曲・録音・ミックス・プロデュース:AMI
ジャケ画:逆柱いみり
CD帯・推薦文:コモエスタ八重樫

解説:岡村詩野、湯浅学
寄せ書き:
小野瀬雅生(クレイジーケンバンド)、
大田譲(カーネーション)、ホッピー神山
ゲスト・ヴォーカル:
蒼衣スイミング、市場大介(美人画家)、
Miiss Donutfromアメリコ)<敬称略>






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▼今後のLIVE予定▼

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2016年【ダンボール・バット】ライヴ
◆1月13日(水)
恵比寿クレアート(元ライヴ・ゲート)
共演:シネマ(一色進<ジャック達>、松尾清憲、他)
PM7:00開場 PM7:30開演
前売り\3000 当日\3500 +drink代

大御所、シネマとの共演!!ビックリ!!




今後の予定・・・・

◆1月27日@高円寺U-HA
出演:(出演順)        
①スカイブルー100バンド
②ダンボール・バット※19:40~
③メヒカブレスタンダード 
④akey
PM18:30 OPEN PM19:00 START
当日券のみ\2000+1drink
JR高円寺駅南口より徒歩5分のこじんまりとしたライヴCAFEです

◆2月11日(祝)@新宿JAM
        「キャプテン・トリップ・ナイト」
出演(出演順):
①SISTER PAUL
②ダンボール・バット※18:40~
③イライザ・ロイヤル&総括リンチ
④ケン・マツタニ・バンド(社長:松谷さんの新バンド)
PM 17:40 OPEN PM18:00 START
前売り予約¥2500 当日¥2700 各+1d代

ダンボール・バットがかつて所属していた伝説のレーベル「キャプテントリップレコード」(ゆらゆら帝国も在籍していた!)の同窓会的ライヴ!

◆3月19日(土)@大久保ひかりのうま
        「漏電バット」
  共演:漏電銀座(漫画家:逆柱いみりバンド)

PM19:00 OPEN PM19:30 START
当日券のみ¥2000+1drink代
ダンボール・バット、ヒカシューの新作のジャケ画を担当した漫画家・逆柱いみりさん率いるニューウェイヴバンド「漏電銀座」との2マン!




ライヴのご予約、お問い合わせは▼こちらのフォームから。当日お昼まで受け付け!




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追伸:ダンボール・バットの告知・事務作業を手伝っていただける「ボランティア・スタッフ」募集中(ネット環境に慣れている方。)
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▼リーダーAMIのソロユニット「ネオン警察」1stCD「空間の犯罪」発売告知PV
▼アマゾン
▼ディスクユニオン

2013年7月27日発売/全10曲(42分)/¥1200+税/歌詞付/
CD「帯」推薦文:直枝政広(カーネーション)
解説:岡村詩野(音楽評論家)/
ライナー寄書き:蔦木俊二(突然段ボール)、
屑山屑男(「TRASH-UP!!」編集長)
ジャケット写真:AMI/デザイン協力:嶋田真由美(「TRASH-UP!!」デザイン室))


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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト

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