2012年7月1日日曜日

セロニアス・モンクに文句あっか?と、たてついた夜。


  梶井基次郎の短編に「冬の蠅」という話があります。今となっては話の内容は全く覚えていませんがそのタイトルを拝借した曲を今から20年近く前に作りました。当時よく聴いていたピクシーズに影響を受けたつもりで作った曲だったと記憶していますが久々にバンド(ダンボール・バット)の当時のライヴ音源のカセットを引っ張り出してきて聴いてみたのですがとくになんの感慨も浮かばず、なんとも陽気なだけの稚拙な曲でした。今回、なぜか同じタイトルで新曲を作りました。歌詞も曲も全くの別物です。といってもダンボール・バット用の曲ではなくてソロ・ユニット用の曲ですが。
   実はバンドの曲なんかこの1年以上全く作っていないのに、最近新しく始めたオレの“やさぐれ”ソロ・ユニット「ネオン警察」用の曲をバンドそっちのけで作ってる今日この頃。なんと言いますかバンドの曲作るより楽しいんですわ、正直(笑)。肩肘張らずに作れるといいますか、ダンボール・バットは、まあ、ご存知のようにけして万人向けのサウンドではありませんが、オレの中のスタンスとしては一応はエンターテイメント指向(!)なバンドなわけです。ですからエンターテイメント性を第一に考えた曲作りを常に心がけ頭を悩ませ試行錯誤をしているわけです。それに対してソロ・ユニットのほうはというと、“オレの歌とピアノ1本でも再現可能な楽曲”という表現上の制約はあるものの、エンターテイメント性は二の次で、バンドでは出来なくて悶々としていたオレの欲求のはけ口、つまりより実験的で内省的な世界を追及しようというスタンスで始めたユニットなので、なんの気兼ねもなくいろいろな冒険ができるという魅力があります。もう今年一杯でバンドなんか辞めて来年からソロ・ユニットに転向してもいいかなってぐらいの気分になっています、ボク(調子いい奴!)。とは言え、ライヴやるにもピアノを弾き語れるほどの技量を持っていないオレは、オレの歌に伴奏をつけてくれる相方を探す必要があり、引き続きワールド・ワイドに鍵盤奏者の方を募集中です。坂本龍一やセロニアス・モンク並みの演奏能力は全く不要ですが、譜面の読み書きもできないオレの作る曲を演奏するにはオレの汚い手書きの象形文字のようなコード譜と恐山のイタコのような口伝えによるメロディを解読、理解できる能力が必要かと思われます。演奏能力は二の次で結構です。広い菩薩のような心持ちで接していただける方を希望します。世露死苦どうぞ。       
  さて、曲を作るときはバンド、ソロ問わずだいたいキーボードで作ることが多いのですが、とくにこのソロ・ユニットの場合はピアノの伴奏を想定して作りますので、音色もグランド・ピアノを選んでピアニストが憑依(ひょうい)したような気分になってデタラメに鍵盤鳴らして一人悦に入って作ります。気分を出すために目の前にいろいろなジャケットを飾ってニラメッコしながらポロンポロン弾いたりもします。矢野顕子だったり早川義夫だったり浅川マキだったりルイス・フューレイだったりジョン・ケイルだったりダグマー・クラウゼのクルトヴァイルやハンス・アイスラーのカヴァー集だったり、たまに五輪真弓だったり(笑)、エトセトラ。あとは膨大な書きかけの歌詞の中からその断片を口ずさみながらポロンポロンやったりします。作曲の際に使っているキーボードも最近買い換えました。今までは「ミニ鍵盤」という一つの鍵盤の大きさが標準鍵盤(一般的なピアノの鍵盤)の三分の一ぐらいしかないオモチャのような鍵盤が付いたキーボードでチマチマ作曲していたのですが、今回のソロ・ユニットを始めるに当たり標準鍵盤のキーボードに変えてみたのです。最終的にどうしても伴奏者が見つからなかったら自分で弾かなければならないということを考えると今のうちからピアノと同じサイズの鍵盤に慣れておいたほうがいいのでは?、というシロウト的な考えもあったのですが、変えたのは大正解でした。なんかですね、鍵盤のサイズが変わっただけでこうも気分が変わるものかと驚いております。鍵盤のサイズに比例して気が大きくなるというか鍵盤に向かって曲を作る際の気合の入り方がまず変わりました(笑)。そして、なんだか曲が無限大に作れそうな錯覚に陥ったりもします。膨大な数のCM曲や番組テーマ曲を生み出した浪花のモーツァルトことキダ・タローにでもなった気分です。   
  とにもかくにも、バンドをバックにしか歌ったことのないオレです。ピアノ1本をバックに歌うとはどんな感覚なのか?一度体験してみたい、と、ダンボール・バットのライヴでコーラス隊として参加してもらっているMARIに打ち明けたところ、今度一度いっしょにスタジオに入ってもらえるということになり・・・あ、彼女、本業は自分のソロ・ユニット「BLAC&BLUE」で歌とピアノやっているのでフツーにピアノが弾けるわけです。というわけで、8月あたりにでも一度スタジオに入ってピアノのセンセイにシゴかれながら歌ってまいります。出来ることならそのままカノジョにライヴのお供をお願いできればなどとムシのいいことを考えてもいるのですがなにせ忙しい方ですからその先のことは分かりません。とりあえず、オレはオレで引き続き伴奏者を探してみます。最悪、テメェーの尻はテメェーで拭かなくちゃならなくなった時は自分で弾くまでですが、先日もピアノをたった15分弾いただけで腕がつりそうになる屁っぷり具合。まずは腕立てふせから始めねばならないようです、ボク。   
  さて、そんなこんなで、調子に乗ったついでに早くも「ネオン警察」名義の第二弾手作りセルフ撮影低予算PVが完成しました。伴奏はオレが自分で弾いているのでかなり拙いですが大目に見てやってください。すでにPVもご紹介済みの先のソロ・ユニット曲第1弾♪「ルーム・サーヴィス」はムーディーでアーバンな匂いもするバラードでしたが、今回の曲は少々趣を変え荒ぶる心情が包んだオブラートから滲み出てくるような攻撃性を匂わせてみました。ダンボール・バットのサウンドとの差異という点で言えば今度の曲の方がより明確になっていると思われます。いかがでしょうか?   
  
  追伸です。
  今度の金曜日、ダンボール・バットのライヴが渋谷のge-gee(ジージー)というハコであります。久々のアウェイLIVE、渋谷へ遠征です。知人のイーガル氏の企画イヴェントで、出演者の顔ぶれを見ると、在りし日の「青い部屋」の雰囲気を彷彿とさせる濃厚でラグジュアリーでショーアップされたイヴェントになりそうな予感大です。当バンドは8人編成フル・メンバーで参戦。久々にやる曲もご用意。PM7:30頃からの出番です。前売り予約は私までお気軽に。是非。

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▼今夜のBGM▼
というわけで ・・・
 ♪「冬の蠅」/ネオン警察(2012年)


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ダンボール・バット【NEXTライヴ情報】
■7月6日(金) ■渋谷ge-gee (PARCO PART1向かいのビル4階)
▲店名をクリックするとお店のHPに飛びます

■イヴェント名「宇田川サマージャンボリー」
 ★共演/
イーガルとロヮゾー・ナイフ (fromフェム・エ・フェム)、
立川亮とタンゴ・アカシアーノ
紫ベビードール
世田谷ボーイズ、
他司会:アニー(紫ベビードール)、他

前売りご予約¥2500(+1drink¥500)
開場18:30 開演19:00
※ダンボール・バットは19:30頃からの出番です!
ご予約はここをクリックして専用フォームからどうぞ!

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★AMIのソロユニット<ネオン警察>始動に向け、鍵盤奏者(ピアノ、キーボード、アコーディオン)急募。その他にも、ヴァイオリン、アコギ、バンジョー、etcも募集中。年齢性別国籍テク不問。できれば杉並、中野や新宿あたりでリハ出来る
方。テク不問。男女年齢不問。お気軽に!

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被災地支援コンピレーション・アルバム【PLAY FOR JAPAN 2012】参加のお知らせ・・・・
音楽配信サイトのOTOTOY企画制作による被災地支援コンピレーション・アルバム「PLAY FOR JAPAN 2012」のVOL.3にダンボール・バットも新譜から1曲参加させていただきました。3月11日よりダウンロードのみによる販売となります。売上金は日本赤十字社を通じて被災地へ寄付されます。詳しくは下記サイトを参照ください。ご協力おねがいします。
http://ototoy.jp/feature/index.php/2012031101

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◆ダンボール・バットでは、イヴェントへの出演依頼随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/

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▼ダンボール・バットNEW ALBUM告知CM


▲『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』 ▲品番:TSR69002/発売:東京産業レコード
▲2012年1月31日発売 ▲全11曲(約42分)収録
▲録音・ミックス・プロデュース・作詞作曲:AMI
▲W見開き紙ジャケ仕様/歌詞カード付
▲CD帯コピー文:ROLLY(ローリー)
▲ジャケット写真&デザイン:常盤響
▲ライナー:岡村詩野&湯浅学
▲寄書き:白井良明(ムーンライダーズ)&サミー前田
▲ゲスト・シンガー:ジョン<犬>&イライザ・ロイヤル(エコダムド/ex穴奴隷)
▲サポート・コーラス:MARI(BLACK&BLUE) <以上・敬称略>

▲収録曲
「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」「ファッション革命」「滿民の敵」「シュトラウスは夜に殺せ」「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」「狩人だから」、他全11曲

▼下記各オンラインショップにて販売中!
[AMAZON][TOWER RECORDS][DISK UNION][楽天ブックス]
※ディスク・ユニオン(インディーズ・コーナー)、タワーレコード新宿店、タコシェ(中野ブロードウェイ内)等の店頭でも販売中。
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■「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」全曲高音質ダウンロード販売開始!特集記事も読めます。こちらから!(提供:OTOTOY) http://ototoy.jp/feature/index.php/20120326

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▼DANBALL BAT最新ライヴ映像V▼
「ファッション革命」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」収録曲・2012年2月16日レコ発イヴェント時の映像)


▼DANBALL BAT最新PV▼
「ドライ・フルーツ、ドライ・サン」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「アポカリプス・ドゥ・オア・ダイ」/ダンボール・バットfeat. イライザ・ロイヤル(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)



▼DANBALL BAT最新PV▼
「シュトラウスは夜に殺せ」/ダンボール・バット(アルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」より)


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