2011年8月31日水曜日

苦闘のハイウェイの途中で松田優作に会いました。



ダンボール・バットのニューアルバム、本当に年内に発売できるんですか?と、すでに他人事のよう。ただでさえ当初の完成予定をすでに半年近くオーヴァー。ようやく最後の難関であるミックス・ダウン作業の完了も目前に迫ったこの期に及んで追加でもう1曲くらいサーヴィスで収録しちゃおうかな~なんて、のんきに新曲作って打ち込みやってる始末!!そういうサーヴィスはこの際もう要らないですから!!もう、誰かオレのこと止めてやってください!!っていうか、それ以前に、自分のカラダが今エライことになっているわけです。この約1年近く日夜続けてきたキチガイじみたレコーディング作業と、昼間の奴隷農場(会社)での過酷な労働作業による疲れが相乗効果でオレのカラダを少しずつむしばみ続け、だましだまし今日まで来たものの、ここへ来てとうとうカラダが悲鳴を上げ始めました。もはや崩壊寸前です。体のアチコチの部位の痛みやコリがピークに達し、さすがに我慢の限界を超え、このところ整体院2軒をハシゴして通院中。首が回らない、肩がパンパン、腱鞘炎、ケツの痛み、足には軽いシビレ、眼精疲労、等々。クソっ!ゴール目前だというのにこんなところでくたばって雑草のコヤシになるわけにはゆきません。クソっ!こんなポンコツなカラダ、もはやレコーディングの妨げになるだけじゃん!もうカラダ(肉体)なんて無いほうがいいのと違いますか?!この際、こんな痛みとコリだらけの体なんか抜け出して、そう、出来ることなら丹波哲郎かサイババのチカラでも借りて(・・・って、どっちも死んでるんじゃないですか!!)幽体離脱でもしてですね身軽になって魂だけになってでもこの鬼畜のレコーディングを完成させなければならない!!もはやポルターガイスト状態、意地と気力だけが今のオレを最後の作業に向かわせております。整体院のセンセイからは「作業」はほどほどにしてください、と、ドクター・ストップをかけられましたが、映画「ブラックレイン」('89/監督:リドリー・スコット)でガンに侵されながらも延命治療を拒み意地と気力だけで役を演じきった松田優作の鬼気迫る雄姿を思い浮かべればオレの苦闘など便秘で苦しむミミズの屁にも遠く及ばない苦闘なのかもしれません。ヴァン・モリソンの73年のアルバム、その名も「苦闘のハイウェイ」のLPを引っ張り出してきて、今A面の1曲目に静かに針を落としたところ。逃げるな、闘え。いや、逃げたくなったら逃げちまえ・・・。訳詩がないので実際に何を歌っているかオレにはとんと分からないのですが、ヴァン・モリソンのソウルフルというよりはダダッ子が悶えているような歌声を聴いているとそんな風に歌っているようにも聴こえてくるから不思議です。夏の間中あんなに聴こえていたセミの声がここ数日パタリと絶えたように思われます。みんなその「役割」を終え、短い「生」をまっとうしたのでしょうか?子孫を次の世代に残す、という、純粋なその目的のためだけに生きて死んでゆくセミやハエやゴキブリや蚊やその他多くの生命体の「崇高さ」に比べればオレの不純な「生」などはセミ以下ハエ以下ゴキブリ以下蚊以下と言えるでしょう。奢(おご)るなオレ。奢るなニンゲン。“ニンゲンだもの”??・・・ふざけるな。原発の作り出す悪魔の電気を使ってまでもレコーディング作業を続けてゆく価値がオレの作った曲にはあるのか?震災復興に便乗した「愛」や「家族」や「絆」や「希望」などをテーマにしたお気軽な“応援ソング”が日々金魚のクソの如く産み落とされている昨今。そういう99パーセントは毒にもクソにもならない歌もまた悪魔の電気を使って作られた歌かもしれません。まあ、どーでもいいですけど、そんなこと。とにかく、オレは今自分がやるべきことを粛々と進めてゆくだけです。湿布まみれのこのカラダで。

ヴァン・モリソンの歌がA面の最後に差しかかろうとしている。そして、その歌声は今、静かにオレに何かを問うている。・・・師よ。




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▼今夜のBGM▼
この偉大なテクノポップの名曲には隠れた名カヴァー多し。例えばスティーヴ・アルビニがいたビッグ・ブラックのヴァージョンしかり、巻上公一センセイが名訳で歌ったヒカシューのヴァージョンしかり。こちらはお中元セール中の田舎の駅前の商店街に流れるハワイアンの伸びたテープのスチールギターのようなヨレ具合が夏の終わりをムーディーに演出。
♪THE MODEL / SNAKE FINGER('79)




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◆待望のニューアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」地獄のレコーディング快調!11月末発売予定!
◆ダンボール・バットでは、出演依頼、ファンの方、サポート女性コーラス兼ダンサー等随時募集中。お問い合わせはこちらから
◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/


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2011年8月19日金曜日

レディ・ガガとレディオ・ガガの違いを最近知りました。



最近こんなCDが発売されていました。“グラム・ロック日本代表10組による昭和歌謡カバーコンピ”・・・V.A.「果てしなきグラムロック歌謡の世界」。なんでこんな企画を今のこの時期に?せめて映画「ヴェルヴェット・ゴールド・マイン公開直後のにわかグラム・ロック・ブームの時期とかにならともかく・・・という疑問はさておき、なんでウチのバンドに一切オファーが無かったのか、っていう、そこですよ一番訴えたいのは、キングレコードさん!!第2弾の企画があるときはひとつヨ・ロ・シ・ク・哀・愁!!

最近、ストレスで「胃」の痛くなることが多過ぎます。原因は自分であったり他人であったりケースバイケースなんでありますが、恐らくオレは胃に穴が開いて死ぬんだと思います。エイリアンの垂れ流す「酸」にも溶けない強力な鉄壁の「胃」が欲しいです。銀河鉄道999に乗ってそんな鉄壁の胃袋を求めてメーテルと旅に出たいと思います。本日もダンボール・バットのニューアルバム発売に向けた鬼畜のレコーディング作業に入るその前に近所の行き付けの医者へ行き胃薬と精神安定剤、漢方薬などをいただいてまいりました。生きていると面倒なことに振り回されるのが常です。音楽だけに集中していたいと思ってもオレのような貧民街の下層労働者には無理なこと。オレなんていずれ面倒なことに神経を擦り減らし穿きつぶしてヘロヘロんなった酸っぱい靴下みたいにのされて死ぬのがオチなんでしょう。震災で苦しんでいる人に比べたらお前の悩みなんてカメムシの屁みたいなもんだろう?それを思えばなんてことないじゃん、なんて浅はかな励ましや応援は屁のつっぱりにもなりません。震災で苦しんでいる人もいるけど、オレも苦しんでいる。贅沢な苦しみ?なんとでも言えばいいさ。毎日自分が生きるので精一杯です。

さて、肝心のダンボール・バットのレコーディングのほうはと言うと、先週くらいから、収録予定の各曲の最後の微調整をしつつプレ・ミックスダウン作業に入っております。言うなれば最後の「磨き」をかけているっていう段階でしょうか。しかし磨きと言っても元々のサウンドがラジカセ並みにショボイんじゃ磨きようもないわけでして、磨きすぎてこれ以上薄っぺらな紙みたいな音にならぬよう細心の注意を払って作業しているのですが、果たして、こんな音で大丈夫なのかと、この期におよんで壁という壁にぶち当たって体じゅうアザだらけになっております。いや、もう、壁にぶち当たってる時間なんて無いんですがね、正直。で、本日は、一番最後にバンドで一発録りで録音した「渚にて」というインストのミックス&微調整をやりました。他の収録曲はオレがかなりの「修正」「編集」を加えバキバキに仕上げていますが、この曲のみ大胆にも「無修正」のかなりラフでフリーキーなサウンドになっております。一発録りした音源に後から「語り」とオレのクロード・チアリも真っ青なインチキ早弾きアコギ(ホルガー・チューカイの♪「ペルシアン・ラヴ」を意識(笑)して弾いてみました!)をオーバーダビングしたものの、ほとんど手を加えずメンバーの「ミストーン(間違え)」もあえてそのままにしてあります。あとは頭とケツに「波」のSEを加えれば完成。いやあ、大音量で聴いたんですがなかなかいいですよ、これは。グワングワンなリヴァーブとフィードバックの渦の中から波しぶきが確認できました。キチガイみたいな音をやってた頃のティム・バックリーのオケから歌だけ抜いたやつにイースト菌まぶしてパン焼き機でふかしたようなアシッドな仕上がり。あ、いやいや、ティム・バックリーを引き合いに出すなんて1万年早かったです。ゴメンナサイ。

そういうわけで、ダンボール・バットのニューアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」はチベットの仏教徒が聖地を目指す際に行う“五体投地”のごとく土と汗と血みどろになりながらたとえその歩みはのろくとも着々と完成に向け前進しております。次はマスタリングをやってくれるところを探さなくちゃいけない。CDをプレスしてくれるところを探さなくちゃいけない。いずれも「安い」に越したことはありません。どなたかオススメの業者をご存知の方紹介してください。それに肝心のジャケット作りも進めなくちゃならない。前回は常盤響さんに全てお願いしたわけでして、今回もお願いしようと思っているんですがなにせ世界中飛び回ってる(半分は「遊び」らしいですけどね(笑))忙しい方ですからどうなるか分かりません。念のためジャケ作りを手伝ってくれるデザイナーの方も募集しておきましょうか。ついでに、ジャケを飾ってくれる(ロキシーミュージックの諸作のような)ビッチでエキゾチックで挑発的な女子モデルも募集。レディ・ガガとグレイス・ジョーンズとデボラ・ハリーと木村カエラを足して割ったようなモデルさんも歓迎。できればボランティアでお願いします(セコくてスミマセン)。


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▼今夜のBGM▼
宇宙賛歌の定番曲。グラム大王デヴィッド・ボウイの有名曲も純真無垢な子供たちの「天使の歌声」にかかれば、ひしゃげた粘土細工のようにブラック・ホールの奥底へと無残な姿をさらけ出す。さあ、裸になって出直そうじゃないか、諸君。
♪space oddity / Langley school project(?年)





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2011年8月12日金曜日

小山田圭吾と塩分補給。

(日記はページ下段に)

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【ダンボール・バット情報局】

次回ライヴ:2011年8月14日(日)
@東高円寺UFO-CLUBにて
「不埒なゴールデンショー」

18:00開場 18:30開演

競演:
>ブラッディーメリー(ex奇形児)、
>らいむらいと、
>バンビーニ、
>クラーク内藤、
>DECO D'ECO

※当ダンボール・バットは最後PM9:30頃からの出演です。新曲もご用意。

前売 ¥1,500・当日 ¥2,000
(前売/当日共にドリンク代別途¥500要)
前売りのご予約はこちらから
※当日のPM12:00まで受付中!
①ご予約の際は、お名前と枚数を明記してください。
②追って確認のメールを差し上げます。
③当日受付にてお名前をお申し出いただき「前売り料金」にてご入場ください。
④予約をしたものの当日都合でご来場になれない場合、こちらへのご連絡は不要です。
また、その場合のチケット代・キャンセル料等は一切派生しませんのでご安心してお申し込みください。


▼UFO-CLUBへの道順
東京メトロ「丸の内線・東高円寺駅」下車徒歩3分。
青梅街道と環七との交差点角











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最近、小山田圭吾になりたいと思うことがあります。別にカレの才能やセンスやルックスを頂戴したいと言うのではサラサラありません。以前、ある音楽雑誌に載っていたカレのプライベートスタジオ(?)のその写真に写ったヴィンテージな楽器や機材の数々に軽い嫉妬を覚えたのです。クソ!あの楽器や機材がそのまま手に入ったら、小山田クンのアルバム以上のものを作る自信がオレには・・・ある。なんて言ったらカレのオシャレなファンの方たちから恐喝のメールやらカミソリの刃やらへし折られたダンボール・バットのCDやらが送りつけられてきそうなので今の発言はあっさり撤回します。それにしても、我が家のプライヴェートスタジオ・・・ただの畳敷きの6畳間・・・を見渡せばヴィンテージにもなれないスクラップ同然のロウテク機材とゴミの山。小山田クンの小奇麗でセンスのいいインテリアのスタジオの写真からはコじゃれたボサノヴァとかセンスのいいポスト・ロック系の音楽が聴こえてきそうでしたが、我が家のこのスラム街と化した6畳間に似合うのはイスラム教のモスクの壊れかけたスピーカーから流れてくるコーランとかノドから血を吐きながら歌われる韓国の伝統音楽のパンソリあたりかもしれません。とにかくこんな粗末な機材と悪劣な環境下で続けてきた我がダンボール・バットのニューアルバムのレコーディング。マッチ棒と木工用ボンドだけで原寸大のエッフェル塔を作り続けてきたような無謀なレコーディング作業もいよいよ崖っぷち、いや、佳境、いや、忌まわの際。冷房も無いこのスラム街1丁目のスタジオで熱中症対策のため舐め続けた塩飴のせいで塩分過剰摂取でオレの血圧も上がりっぱなしです。小山田クンは冷房のほどよく効いた部屋でキンキンに冷えたウィルキンソンのちょっぴり辛いジンジャエール(もちろん“ビン”で)なんか飲みながらボタンダウンのシャツなど着て涼しげに軽快に作業を続けるのでしょうか?小山田クン、塩分補給したほうがいいよ。そのジンジャエールに塩をひとつまみいかが?、と、汗だくでほぼ全裸状態でヘッドフォンしたオレ。ダンボール・バットのニューアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」(そもそもこんなタイトルじゃ、渋谷系の若者にアピール不可能!)完成のあかつきには小山田クンんちの郵便ポストにホヤホヤのCDをそっと投げ入れてみたい衝動に駆られるボク。そのCDを宅配ピザや分譲マンションのDMやチラシと一緒にそそくさとゴミ箱に捨てる小山田クン。ゴミはゴミ。生まれた時からゴミになる運命。やっぱり渋谷系にはなれなくて・・・。ツタヤで今さらBECKのアルバムとか全部借りてきて勉強すれば渋谷系になれるんでしょうか?と、YAHOOの質問箱に馬鹿な質問してみようかと思ってページを観ていたら『ランボーの「地獄の季節」は何が良いのか分かりません。本を買って読んでみたのですがさっぱり理解できません。つまらない映画を観ているような感覚で読む気も失せました・・・』うんぬん、と言ったオレを上回る阿呆者からの質問が載っていて大笑いしていたところですボク。


さて、このクソ暑い中、しかもお盆の真っ只中にウチのバンドのライヴなんか見に来る物好きな客もいないだろうに、それでもライヴをやるバカです。あさって14日の日曜日に毎度おなじみ東高円寺のUFO-CLUBというアングラ(笑)なハコでライヴなんです。歌謡ロックやらアートロックやらピン芸人(?)やらお色気ダンサーさんたちやらダンボール・バット以外にも色々出はります。ウチの出番は最後なのでPM9:30頃です。新曲に、久々の曲もやります。生前のマルコム・マクラレーンにコーディネイトしてもらったオレの中年オカマ風のファッションもお楽しみに。放射能怖いから海行けないワっていうお嬢ちゃんも、区民税払ったらカネ無くなっちゃってポップ・グループ観たかったけどサマーフェスに行けないぜっていうお坊っちゃんも、是非、お宅の近場、東高円寺へライヴ観にいらっしゃいませんか?ゆらゆら帝国の坂本くんが手掛けたお店の内装のペイントの前で記念撮影するだけでも価値ありますがな。そう、そこのアナタ。アナタのこと誘っているわけです、ボク。前売りなら1500円プラスドリンク代500円。当日、日曜日のお昼まで前売り予約受付ております。下記をクリックして専用フォームからお名前と枚数明記の上お気軽にお申し込みください。もちろん当日券も腐るほど余ってっけどね。

前売りのご予約はこちらから
※当日のPM12:00まで受付中!


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▼今夜のBGM▼
最近のオレのヘビーローテーション。なにがそんなに悲しいのか。切ないのか。怖いのか。ヒリヒリした歌声が胸焼けしたレナード・コーエンの如くお盆のこの時期聴くものをコンクリート・ジャングルの裂け目から彼岸へと連れ去る。あの娘の目ん玉からしたたり落ちたのは涙でもなければ血でもなければ甘いチョコレートだったのかも。
♪honey bear / the residents(2002年)


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2011年8月9日火曜日

トッド・ラングレンとセミしぐれ。



ウチのバンド「ダンボール・バット」のライヴは今度の日曜日、8月14日に毎度おなじみアンダー・グラウンド・ロックのメッカ(?)東京は東高円寺のUFO-CLUBにて。毎回曲順で悩むんですが、今回は間にブログにも書いた新曲のインスト「渚にて」を挟み、2年ぶりくらいでやるちょっとアダルトな曲なんかも入れつつ、いつもと若干違うノリの曲順を無理矢理ひねり出したんですが、これが功を奏するかしないかは当日開けてみてのお楽しみです。ライヴというと衣裳も毎回悩みの種です。なにせ貧相なワードローブしか持ち合わせておりませんので・・・。とはいえ、貧相でも貧相なりにできるだけセンスのいいものをと心がけるようにはしているのですが、1年くらい前に撮ったライヴの映像とかを観るとなんでこんな格好してやったんだろうか、と、猛反省することしばし。その時はよかれと思って着たのでしょうが、あらためて自分のセンスの無さに閉口。やってる音楽もダサイし衣裳もダサイじゃ、MARQUEE(マーキー)とか、憧れのハイセンスでオシャレな音楽雑誌にはどうあがいても取り上げられっこないと痛感。そんなこんなで、本日、朝っぱらから今度のライヴの衣裳決め。ズバリ、今回は、ジーンズでやろうかなと、たまたまその時はいていたジーンズを見ての咄嗟の思いつき。そういえば20年ライヴやってるけどジーンズでライヴやった記憶がない。憧れのゲンズブールぐらいになれば、洗いざらしのシャツに素足にジーンズってもの様になりますが、オレがそんな格好したらドン小西に怒られた石田純一の成れの果てみたくなるのがオチですから、ジーンズはジーンズでも別なコーディネイトで攻めてみたいと思うわけです。女子系の古着屋で買った上着やら300円で買ったネックレスやらで着飾ってボサボサの髪の毛のまま姿見の前でフフフン~とポーズしてみればオレのジーンズ姿もまあ案外悪くない。例えるならジム・モリソンに憧れてる二日酔いの中年のオカマというか1979年くらいにはいたかもしれないニューヨークの裏路地のポン引き風情。ピーコのファッション・チェックでケチ付けられそうだけど、まあいいや。衣裳にかける金もないし、今回はこれでピース。

さて、先週くらいまではどんよりとした日が続き、大した暑い日もなく、願わくばこのまま夏が終わってくれればいいな、と、殺してやりたいくらい夏が嫌いなオレは密かに思っていたわけですが、そんな矢先、ここ数日来にっくき猛暑が戻ってきました。最悪です。このまま冷夏にでもなってくれればいいのに。米が不作になろうが、海の家に閑古鳥が鳴こうが、知ったこっちゃない。そう思っていた矢先です。とにかくオレは今年の夏を乗り越えなければならないのだ。いくら見晴らしのいい風通しのいい5階のこの部屋といえ冷房もない中での(積極的に節電に協力中!)レコーディング作業はまさに熱中症と背中合わせの命がけ。保冷剤を首に巻きほぼ全裸で塩を舐めつつ江戸時代の砂金堀に従事する罪人の如くまさに命削っての気の遠くなるような作業。近所の林で鳴いてる余命1週間のセミたちのその死を覚悟した決死の鳴き声ももはや他人事ではない。セミと共鳴するボクちん。なんなんだオレ、バカ?機材もたびたびメルトダウン。落ち葉がガラス窓を叩き、やがて雪が降り、そして桜が咲き、新緑が芽吹き、そして田畑には水が張られ、そしてセミが鳴く季節へと・・・。時が経つのは本当に早いものです。去年の秋から続けてきた我が「ダンボール・バット」の鬼畜のニューアルバムのレコーディング宅録作業もいよいよ大詰めに!!そして、宅録作業机の上には、先日大金2800円も出して買った新刊本の「トッド・ラングレンのスタジオ黄金狂時代」なるハードカーバー本が鎮座。くじけそうになるオレの尻にトッド・ラングレンがやさしく蹴りを入れてくれるのです。表紙に写るすっとぼけ顔のトッドに向かってオレはお神酒(みき)を供え自分のレコーディングの無事を祈り拍手(かしわで)を打つ。もうこの2,3日、ウンコするにもメシ喰うにも電車乗るのもこの本片手に読み耽っております。そんじょそこらの伝記本とは作りが違います、コレ。相当突っ込んだ内容で、スタジオでの実際の録音手順やらレコーディングに使われた機材の詳細なデータまで載っている。ファンからすれば目からウロコの新たに知る新真実の連続に失禁寸前。一番最初に開いたのは当然XTC「スカイラーキング」のレコーディング秘話(これが本当面白い!)。他にも、トッドが手掛けたニューヨークドールズやらパティ・スミスやらホール・アンド・オーツの一番売れなかった実験作「ウォー・ベイビー」の話やら、大デブのミートローフの糞ロック・オペラ「地獄のロックライダー」の話やら、オレの敬愛するサンフランシスコの変態系演芸バンド「チューブス」の話などなど、本人はもちろん、多数関係者らの話がとにかく充実・具だくさん。そして、とどめは初めて目にする噂のトッド・ラングレン自前のユートピア・スタジオの外観の写真。丸太で出来たまさに森の中に建つ掘っ立て小屋の如く。ここはツイン・ピークス?!凄い・・・。


●8月14日(日)のダンボール・バットのライヴの詳細及び前売り予約は本ページの下記参照ください。


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▼今夜のBGM▼
多分日本でこのバンドが好きな奴って、もはやオレとキャプテン・トリップ・レコードの社長の松谷さんぐらいじゃなかろうか?この時代、すでに変態っぽさは薄れてしまったものの、トッド・ラングレンの好プロデュースによるアルバム「リモート・コントロール」からの夏向きなアーバン・ディスコな1曲。このバンドの初来日公演の際、前座を努めたのはYMOだった(@中野サンプラザ)というのはもはや語り草。
♪PRIME TIME / THE TUBES('79)



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【ダンボール・バット情報局】

次回ライヴ:2011年8月14日(日)
@東高円寺UFO-CLUBにて
「不埒なゴールデンショー」

18:00開場 18:30開演

競演:
>ブラッディーメリー(ex奇形児)、
>らいむらいと、
>バンビーニ、
>クラーク内藤、
>DECO D'ECO

※当ダンボール・バットは最後PM9:30頃からの出演です。新曲もご用意。

前売 ¥1,500・当日 ¥2,000
(前売/当日共にドリンク代別途¥500要)
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①ご予約の際は、お名前と枚数を明記してください。
②追って確認のメールを差し上げます。
③当日受付にてお名前をお申し出いただき「前売り料金」にてご入場ください。
④予約をしたものの当日都合でご来場になれない場合、こちらへのご連絡は不要です。
また、その場合のチケット代・キャンセル料等は一切派生しませんのでご安心してお申し込みください。


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青梅街道と環七との交差点角











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2011年8月2日火曜日

裸のラリーズをダビングしたテープが見つかりません。



なでしこジャパンの選手たちが着ていた全員揃いの紺のブレザーが話題になって、それまで一般には市販はしていなかった製造メーカーが「売ってくれ!!」というあまりにも多数の殺気立った声に気圧(けお)されて急遽一般販売を開始したところ即日完売したという阿呆極まりないニュースを先日耳にし、ミーハー根性丸出しの昨日までサッカーのサの字も知らなかったような流行モノにならなんでも飛びつく安易で気の狂ったスットコドッコイな連中がこの世の中にはどんだけいるんだろうかと空恐ろしさを覚えたのと同時に開いた口が塞がらない状態に陥っていたところです。そんな連中に比べたら、たった今スタジオの帰り道、ウチの前の横断歩道ですれ違ったママチャリにまたがってスーパーで買った野菜と洗剤で山盛りのビニール袋を前と後ろのカゴに乗っけて立ちこぎしていた小太りのオバチャン(推定52歳)の息子のおさがりを無意識で着ていたであろう「GREEN DAY」のロゴが入ったTシャツのほうが1000倍まっとうに見えたわけです。オバチャン、あんたは正しい。

さて、たった今近所のスタジオから帰還してきたところであります。わがポンコツ・バンド「ダンボール・バット」のニューアルバム『馬鹿ヌーヴェルヴァーグ』のレコーディングもいよいよ佳境に入り(いつまで佳境なの?)、本日、メンバー全員召集しまして、最後に急遽追加収録することになったインスト曲(「語り」入り)の録音を決行してきたところであります。本日行った録音はいわゆる「一発録り」という手法。全員が「せーの!」で録音するやり方。つまりライヴ録音ってやつです。これまで録音を続けてきたアルバム収録予定の他の曲は、基本的に楽器は全てバラ録り。つまり、最初にドラムを録って、次にベース、ギター、キーボード、歌、etcというように音を順番にバラバラで録音し重ねてゆく緻密な録音方法を取ってきたわけですが、アルバム全体の風通しを良くするという点からも、1曲くらいラフな演奏の少々ぶっ壊れたノリの曲があってもいいんじゃないか、という自称“高円寺のトッド・ラングレン”ことワンマン・プロデューサーのオレのアイデアから本日の録音にあいなったわけです。曲は何度かブログでも書きましたが、ニールヤングの名曲(名盤)♪「渚にて」からインスパイアされて作った(か、どうか覚えていないんですが、そういうことにしておいてください)、タイトルそのまま♪「渚にて」。夏の終わりの人影まばらなどこかのビーチ(フランス語圏が望ましい)。空には雲の間から薄日が差している。寄せては返す小さなさざ波が徐々に大きな波へと変わり虹色に輝く幾奥粒の波しぶきとザザザーっという波の大音響と共にひと夏のある男女の恋物語も波に呑まれ淡い夢と消える・・・といった言葉で書くと他愛も無い三流昭和歌謡のような駅前の場末の喫茶店の壁にかかってるラッセンの下品な絵のような安っぽいイメージの曲でありますが、しかし、何はともあれ録音した音を聴いてください、奥さん!!結構これヤバイんじゃないですか?!夏なのに鳥肌立ちましたもん、ボクちん(クーラーの効き過ぎのせいじゃありません。節電節電!)。オレはマイクにデレイ(エコー)をかませたブルース・ハープ(ハモニカ)でメンバーらの演奏を援護射撃。オレのマイクが拾ったほかのメンバーの音がデレイで更にぐでんぐでんに波紋を広げ拡散し、フィードバックを起こし、ギターのファズが唸りを上げると、ベースは宙をさ迷い、ドラムが海を真っ二つに割り、ピアノの連弾が波の壁を演出すればそこにヨレヨレの小宇宙が出現。アレックス・チルトンのぶっ壊れたソロ作や80年代の耽美が売りだった頃のイギリスの4ADレーベル、その辺りの音みたいな仕上がりを頭の隅に意識したつもりだったんですが、このショボイ機材と素人が短時間でやった即席録音にしては上々のデキなのではないかしらん。これでまたアルバムの完成が楽しみになってまいりました!!

耳鳴りともつかぬフィードバック・ノイズの心地よさに浸っていたら、久しぶりに裸のラリーズの♪「夜、暗殺者の夜」が聴きたくなりました。
取り急ぎ本日の報告など。
かしこ。




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今夜のBGM
パンクバンド「クラッシュ」のアルバムへの客演やその後のジョー・ストラマーとの親交でも知られるイギリスのSSW系ヴァイオリン奏者のソロ作。80年代初頭かのポップ・グループが主宰していたYレーベルからリリースされたアルバムに収録の本曲。その肝心のアルバムが入手出来ず苦慮しております。おまけに未CD化の模様。見っけたらご一報ください。ダダっ子がネコとじゃれあいながら歌ってるような素朴で素っ頓狂な声と枯れたバイオリンの音色の対比がストレンジでありながらも郷愁を誘う赤ちょうちんの下のグラス酒。
♪Low Down Dirty Weakness / Tymon Dogg('84)


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【ダンボール・バット情報局】

次回ライヴ:2011年8月14日(日)
@東高円寺UFO-CLUBにて
「不埒なゴールデンショー」

18:00開場 18:30開演

競演:
>ブラッディーメリー(ex奇形児)、
>らいむらいと、
>バンビーニ、
>クラーク内藤、
>DECO D'ECO

※当ダンボール・バットは最後PM9:30頃からの出演です。新曲もご用意。

前売 ¥1,500・当日 ¥2,000
(前売/当日共にドリンク代別途¥500要)
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④予約をしたものの当日都合でご来場になれない場合、こちらへのご連絡は不要です。
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