2011年6月26日日曜日

尻のことは尻に訊け。



買い換えました。我が家の「宅録部屋」で使っているイスを。去年から続いてる連日連夜の自宅での過酷なレコーディング・編集作業はオレの尻にも過度の負担を掛け続けており、日によっては宅録部屋のそのイスに座るだけで尻(尾骶骨の周辺)に鈍い痛みを感じる始末(医者行けよ・・・)。たかが宅録、されど宅録。まさに日々命を削るようにカラダを張って戦っております。昨今の宅録ブームで宅録人口は相当なものと想像されますが、みなさん、尻痛くなったりしないんでしょうか?機材うんぬんの話はよく聞きますが、尻痛の話はとんと聞きませんが、オレだけ?本当は新しい楽器(シンセ)をクレッジット100回払いくらいにして買おうか迷っていた矢先。しかし、こんな状態じゃ楽器もクソもなく、作業に集中できねぇーべ、ってことでまずはイスを買い換えることに。低反発クッションだのいろんなものを敷いたりもしたのですが効果なく、座るのがツライんなら、いっそイスなど使わず“空気イス”もあり?と、アホな考えを思いつくも、あいにくそんな強靭な足腰は持っておらず、結局、ホームセンターに行き、立ったり座ったり押したり引いたりそこいらじゅうのイスをさんざん物色し自分の尻と財布と相談した挙句、現在使っているものより座面のクッション性が優れゆったりした座り心地のイスを大枚1万円で購入。イスに1万円とは今日明日死ぬか生きるかの貧民街ミュージシャンにとっては贅沢至極!。それにしてもです。ガラクタとゴミと得体の知れないモノであふれかえりスモーキー・マウンテンと化してるこの宅録部屋を見渡せば、楽器(らしきもの)はあちらこちらに顔を覗かせているものの、どれひとつとっても1万円以上出して買ったモノが無いってどういうこと?あん?楽器よりもイスの方が高い・・・。泣けてくるよオッカサン!!

さて、その「ダンボール・バット」のレコーディング。ついに最終録音工程となる自分の歌録りに先日挑戦してまいりました。いつも使っている近所のリハスタに個人練習で予約を取り機材を持ち込みこもること3時間。当然誰もいない部屋の中、機材をセットし、マイクを立て、100均で買い求めたパンストと針金で作った手製のポップ・ガード(風除け)をガムテープでマイクスタンドに固定、さらにムードを出すため部屋の照明をぐっと暗くし(これ大切!)録音レヴェルを横目で見ながら自ら録音ボタンを押し・・・・・。ノイズ防止のため録音中はエアコンも切らなくてはならないのでただでさえ汗だく。そのうえこれが本番かと思うとヘンに肩に力が入り、各曲(全部で6曲)4テイクずつとは言えほぼ3時間、体も神経もMAX集中力の連続フルスロットル状態で録音半ばで疲労困憊。ライヴの心地イイ疲れとは真逆のヘンな疲れが襲い、途中声は裏返って出なくなるは軽い脳震盪(のうしんとう)に見舞われるは、と、汗とヨダレにまみれながら木村カエラだとか野宮真貴ならレコーディングん時も涼しい顔してサラっと歌って汗の一滴もかかないんだろうなとかどーでもいいことを考えたりしながらこんな七転八倒しているぶざまな姿なんて人には決して観せられないな(観られたくないな)、「機(はた)を織っているときは決して中を覗かないでください」と言った『鶴の恩返し』の鶴の気持ちがわかったような(?)とにかくそんな状況に置かれている自分がなんだか可笑しくアホらしく腹立たしく思えてくる始末。ここがオランダなら合法的に麻でも吸いながらヘラヘラんなって録音すればリラックスしたイイ歌が録れるのかもしれませんがここは日本です。そういうものを吸ってはいけません。とりあえず目の前にあるぬるくなったポカリスエットをアルコール代わりに一気飲みしスタジオのマーシャルアンプに一発ケリを入れ気合を入れ直すも時間ばかりが過ぎてゆき、やがてリングにタオルが投げ込まれあっと言う間に試合終了。一戦を終えヘトヘトんなって家に戻って冷静に録った歌を聴き返してみれば、案の定、全体的に「力み」過ぎていてこれをOKテイクにするのはちょっと無理ですがな、とプロデューサーでもあるトッド・ラングレン(オレ)。さらに、録音の際にマイクに通した真空管のプリアンプをオーヴァードライヴし過ぎてしまったようで声のザラついた触感も耳につく。これには隣に居合わせたアンディ・パートリッジ(オレ)も渋い顔。巨匠二人を前にオレはただただ萎縮するのみ。とりあえず、今回録ったテイクはほんの一部を残し早々にゴミ箱に葬り捨て、問題点を反省しつつ、今週、再度孤独のリングに再挑戦する所存。スタジオだとどーしても上手くいかねぇーって言うんなら自宅の風呂場でも便所でも。まあ、とにかくやるしかありません。もう、賽は投げられたのだから。たとえ尻痛に悩む尻の骨が砕けて足腰立たなくなろうとも、たとえ身包み全部剥がされてフリチンになろうとも、レコーディングという名の魔の“ルビコン川”を渡りきらなければならないのだ。




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【ダンボール・バット情報局】

次回ライヴ:2011年8月14日(日)
@東高円寺UFO-CLUBにて
※詳細未定

◆待望のニューアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」地獄のレコーディング快調!
今夏完成予定。秋までにはなんとか発売予定!

◆ダンボール・バットでは、出演依頼、ファンの方、
サポート女性コーラス(経験者)等随時募集中。お問い合わせはこちらから

◆ダンボール・バット公式サイト
http://danballbat.cside.com/

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▼今夜のBGM▼
手前味噌であいすみません。「ダンボール・バット」の先日のライヴの映像より1曲お届けします。SAX練習した甲斐ありました。SAXを初めて手にしてから十数年経っていますがまともなメロディを吹いたのは今回が始めて(!)。多少の音程の誤差はお許し下さい。ジェームズ・チャンスのシルバー・メッキに憧れて買ったメイド・イン・チャイナの5千円の中古SAXです。<ボロは着てても心は錦>と、むかし水前寺清子が歌ってはりました。楽器も値段じゃおまへん。心だす。ちなみに自作のこの曲、敬愛するイアン・デュリー師匠に勝手に捧げた曲でもあります。だもんだから、後半のR&R部分は師匠の歌う♪「スウィート・ジーン・ヴィンセント」を参考にこんな展開になったんであります。大英帝国万歳!
♪「ボン・ボヤージュ(朝から機嫌のイイ奴なんて信用できるか)」/ダンボール・バット

2011年6月20日月曜日

なんでも精神鑑定団。



『増える賞金、死体の山』('73)というとんでもないタイトルのマカロニ・ウェスタン(イタリア製西部劇)を朝っぱらからケーブルの洋画チャンネルで観てたところ。舞台は南北戦争時代のアメリカなのに、主役の賞金稼ぎ役の俳優はイタリア映画ですからもちろんバリバリのイタリア人で、しかもそいつはなぜかイスラム教を信仰していて、名前が「コーラン」(笑)で、コーランの中のアラーの教えの一説をいちいち決めゼリフで吐き捨て、カルト映画の金字塔かの「エル・トポ」('70)の主人公よろしく日傘を差してさっそうと白馬を乗り回し、実はその日傘の芯の部分が“仕込み銃”になっていて(名前も「GUNブレラ」ときたもんだ!)、それを敵目掛けてぶっ放すというイスラム教徒からクレームが来そうな狂ったイタリア人が作りそうなとんでもないC級映画でした(しかも、見た後に心に何も残らない!)。

さて、いつになったら完成するんだ阿呆!と、はげましのメールから一転、日に日にお叱りやら脅(おど)しのメールが増してきている今日このごろ。明けても暮れても完成しないウチのバンド「ダンボール・バット」のニュウ・アルバムの混迷極まるレコーディング。メンバーにですら「まだレコーディングやってんの?」と呆れ顔をされる始末!実は、先日のライヴ前日になんとかオケが無事完成したところであります(まだ仮ミックスの段階ですが)。特に今回膨大な時間を費やしてしまった修正・編集作業。それは、あたかも真っ暗闇の中で10メートル先の針の穴に生糸を通すかのような、あるいは逆立ちしたまま般若心経の経文を一字一句手本の文字と寸分たがわず写経しているような、集中力と忍耐力を要する困難極まりない作業の連続でした。それが連日連夜オレを苦しめ、精神的にも肉体的にも危険な状態に陥り山崎ハコの♪「呪い」を口ずさみながら地獄の淵をさ迷った日々もありましたがなんとかここまでたどりつきました。残るは自分が歌うメイン・ヴォーカルの録音でありますが、それに加え、今回、ゲスト・シンガーとして二人の知人を招きそれぞれ1曲ずつオレとデュエットという形でレコーディングに参加していただくというアイデアを実現すべく、そちらのほうの録音も近日中に行うことになりました。ちなみに、そのゲストとは、一人は、犬の着ぐるみを着て足踏みオルガンを弾きながら歌うパフォーマンスでおなじみのJON(ジョン)ちゃん。そして、もう一人は、もう10年以上も前、ほんの数回ではありますが、ダンボール・バットのステージにもダンサー(?)としてバニーガール姿(!)でゲスト参加していただき、その後「穴奴隷」(凄い名前!)、そして現在は「エコ・ダムド」(シャレた名前!)とトラッシュなパンク・バンドを渡り歩いてきたイライザ嬢であります。今回二人に参加していただく曲は、それぞれの曲が出来た時点で、二人の顔が頭に浮かんだくらいなので、今回参加を快諾してくれたことに非常に感謝しているところであります。録音が今から楽しみであります。

昨日の夕刊の見出しにデカデカと「菅異常~精神鑑定」という文字とともに薄気味悪い笑い顔を浮かべた菅直人総理大臣の写真が載っていました。みんな疲れてんだな!みんなおかしくなってんだな!みんなクスリやってんだな!みんな打ってんだな!オレはまだ打ってませんが、オレも今ここで気を抜けばあっと言う間に蟻地獄の底へと引きずり降ろされかねない危険な状況。CD発売までには、まだまだやることは山積。「AMI異常~精神鑑定」の文字がオレの心の中の新聞の見出しにチラつき出した今日この頃。しかし、セミが一生を終え、木という木からポタポタと地面に落ちてくる季節になる頃までにはなんとかCD発売のメドを付けたいもんです。本日も、これから、一人スタジオに機材を持ち込み本歌のレコーディングに挑んでまいります。歩みはのろくとも一歩一歩と完成に向かって近づいているのは間違いありません。それこそ、無限に広がる犀(さい)の河原に石を一つ積んでは念じ、また一つ積んでは念じる、といった終わりの無い気の遠くなるような儀式にも似ているわけですが・・・。



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【ダンボール・バット情報局】

次回ライヴ:2011年8月14日(日)
@東高円寺UFO-CLUBにて
※詳細未定

◆待望のニューアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」地獄のレコーディング快調!
今夏完成予定。秋までにはなんとか発売予定!

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▼今夜のBGM▼
大昔、タワーレコード新宿店でダンボール・バットとしてインストア・ライヴをやった際、このレコードのジャケットをビリビリに破り捨ててポ-ル・マッカトニーを床に投げつけたのはオレです。だから、家にあるこのレコードにはジャケットがないんです。ポールがテクノポップやってるっていうんで渋々買った本盤。しかし収録曲の半分はビートルズを引きずった甘めのモッサイ曲でなんとも煮えきれていないとこがどっちつかず。この曲の中間部、ほんの一瞬ですがリズムだけになる部分がYMOの『BGM』収録の♪「CUE」を彷彿とさせたりしてドキっとしたものです。まあ、悪くないんじゃん、ポール。
♪フローズン・ジャップ/ポール・マッカートニー('80)


2011年6月14日火曜日

気まぐれジュリエッタ。



山田太郎(仮称)さんという有名なロック系シンガーの方が、先日、どっかのデカい会場で震災チャリティーライヴをやったとかで、その話題が昼のワイドショー番組で紹介されていました。ライヴのオープニング開口一番モニターアンプに足を乗っけ「今夜は、お前らが主役だぜ!」と超満員の大観衆にめがけて吐き捨てれば、それに応えてまるで従順な奴隷のように(実際、彼に身も心も捧げた「奴隷」なのでしょうが・・・)全員握りこぶしを挙げ「ウォー!」と応える。仮にオレの敬愛するシンガーがライヴの冒頭そんなセリフを壇上から吐いたとしたらいくら敬愛していようがオレはちょっとドン引きしちゃいます。まあ、オレの好きになるシンガーはそんな茶番のようなロックごっこのようなビジネスの匂いしかしてこないようなセリフ吐きませんがね(多分)。しかし、大真面目で(シャレで言っているならまだ許せるが)臆面も無くイイ歳こいてそういうセリフが吐ける。そして、それに応えてくれる聴衆が大勢いるって、ある意味シアワセモノですね。そんな化石のようなパフォーマンスに心から敬意を表します。さて、オレの率いる結成23周年の無国籍“ロートル”ROCKバンド「ダンボール・バット」も、山田太郎(仮称)さんに負けてはいられぬと、おとといの日曜日、高円寺の片隅のUFO-CLUBという壁の赤と黒のグンニャリとしたペイントからオレの宿敵ゆらゆら帝国の坂本慎太郎の怨念が染み出ているような馴染みのハコでひっそりとライヴをぶっ放してきたわけですが、冒頭から開口一番「半年振りのライヴなんでバレない程度にミスっちゃいました!」と言うのがやっとで、客席からは歓喜の握りこぶしでなく失笑と怒号が。ここがニューヨークのCBGBだったら毎晩客とケンカ沙汰を起こしてたっていうジェームズ・チャンスよろしく客席に下りていって笑った客の胸ぐら掴んで取っ組み合いのケンカでもおっぱじめたい気分にもなりましたが(笑)、ミスったのはこっちの責任ですから、正直に非を認めたわけです。自分の身から出た糞を自分の顔に塗ったくってウケを取るというなんとも卑屈なオレ流自虐的パフォーマンスです。こんなヘタレ・ロッカーのオレが、超一流のロッカー、山田太郎(仮称)さんをとやかく語る資格が無いことは言うまでもありません。山田太郎(仮称)さんが歌う♪「気まぐれジュリエッタ」でも聴いて出直します!・・・とは言うものの、山田太郎(仮称)は山田太郎(仮称)、オレはオレじゃん!?あん?と、早くもアジの開き直り(←この部分だけ「広川太一郎」の吹き替えで読んでください)。かくしてわが「ダンボール・バット」の新メンバーによる初のライヴにして半年振りのリハビリ・ライヴは前述のコケた冒頭を除けば、あとはおおむね順調で緩急・新旧交えた選曲でフルスロットルでぶっ飛ばしアット言う間の約45分間でありました。ヨダレを垂らしながら個人練習した甲斐があったのかオレの5千円の中国製アルトサックスもいつになくいい具合に鳴ってくれてジェームズ・チャンスと梅津和時と阿部薫がオレの両肩に一斉に降臨したのではないかといった感じで吹きまくったわけです。予定のステージ終了後、客席からは想定外の「アンコール」の合唱をいただきましたが、出し惜しみをして、そこはクールに辞退させていただきました。と、言いたいところですが、正直なところ、予定していた曲以外のリハを全くやっていなかったので突然の「アンコール」に応えられなかったのが本音(笑)。OH!なんとも情けない!!ここで、またロッカーとしての器の小ささを露呈してしまったようです。ゲンズブールよろしく国歌斉唱(伴奏ナシで!)でもやればよかったんでしょうか?とにかく、不測の事態に備えて今後はアンコール曲の用意も忘れないようにしときます。器が小さいくせにエラそうな事ばかりほざいているヘタレ・ロッカーです。しょせん山田太郎(仮称)にはなれなくって。

追伸:ライヴの動画、気が向いたらそのうちユーチューブにUPします。


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【ダンボール・バット情報局】

次回ライヴ:2011年8月14日(日)
@東高円寺UFO-CLUBにて
※詳細未定

◆待望のニューアルバム「馬鹿ヌーヴェルヴァーグ」地獄のレコーディング快調!
今夏完成予定。秋までにはなんとか発売予定!

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▼今夜のBGM▼
今日も空がどんよりしてますね。オレは嫌いじゃないですがね、こういう空。こんな午前中はオレが松任谷由美(荒井由美)の中で唯一聴ける1stあたり聴くのも悪くないですが、乾いているのにもっと内面的にズンと堕ちていくようなこの曲を。サン・ラやらGODZと言ったキチガイっぽいのとか変態っぽい音を60年代70年代に出していたニューヨークのESPディスクからのリリース。2分辺りで発狂。そして、最後に・・・。
♪ワイルド・イズ・ザ・ウインド/パティ・ウォーターズ('66)

2011年6月7日火曜日

内田裕也とマルセル・デュシャン。



「高気圧ガ~ル♪」と、どこからともなく山下達郎の甲高い歌声が聴こえてきそうな夏本番のような日が続いていますが、梅雨はどっかに行っちまったんでしょうか?。年中“低気圧ボーイ”のAMIです。たしかにこの時期、毎日雨降りっていうのは正直気が滅入ります。雨の中、ぬかるんだ泥道を鉄の足枷(あしかせ)をハメられた重たい足を引きずって奴隷農場(=会社)へと出かけてゆかなければならい朝のユウウツな気分ほどイヤなものはありません。が、それでも、NHKの朝の連ドラのような偽善的でイヤったらしい明るさに満ち溢れた「春」の押し付けがましい陽気にくらべれば、しとしとジトジト降り続ける梅雨の曇り空のほうがオレの性(しょう)には合っているようです。もし、この国に梅雨が無く、春が終わったと同時に夏が来ていたらオレはとっくに桜の木の根元で狂い死にしていたことでしょう。

さて、わが師の一人、内田裕也センセイが先日起こした色恋沙汰の珍騒動。逮捕されたもののその後<起訴猶予>処分となり無罪放免とのニュースが。その釈明会見を、毎年大晦日に内田裕也自身の企画として長年開催している悪名高き(笑)「ニューイヤー・ロック・フェスティヴァル」の会場にもなっている、浅草のストリップ劇場で行った模様。会場内にはなぜかプレスリーが歌う「マイ・ウェイ」が鳴り響き、ステージの上に現れた師匠は、片手に杖を持ち舞台に片ひざを着いて陳謝したそうであります。それにしても、内田裕也を知らない今どきの若者からすれば、どこの何者だか分からないヨレヨレの白髪のジジイの起こしたどーでもいいような事件のためになんであんなに騒いでいるんだ?ってことになっているみたいです。なるほど。言いたいことは分かります。しかも、「ロッカー」とか名乗っているくせにヒット曲(代表曲)が1曲もないじゃないか、ってことも内田裕也の存在(評価)を更に分かりづらいものしているようです。ちょっと強引ですが、内田裕也とは、オレに言わせればマルセル・デュシャン作による「泉」と同じなのではないか、と思うわけです。男子の小便用の「便器」にただサイン入れただけで、それに「泉」というタイトルをくっつけ会場に展示し、それを「(芸術)作品」だと主張したゲンダイ・アートの始祖とされるデュシャンの美術史に残る作品。つまり便器、それ自体がすでに作品である、と。つまり内田裕也「自体」がイコールROCK(R&R)なんだ、と。あれ?全然答えになっていないですね(笑)。便器=裕也?(笑)。まあ、いいや。ロックンロール!!とにかく、オレも昔若者だった頃は内田裕也が何者かぜんぜん知らなかったわけです。初めて名前を意識したのはフラワートラベリンバンドのアルバム。そこにはプロデューサーとして内田裕也の名前が載っていたからですが、実際興味を持つようになったのはそのずっと後。91年のかの伝説化した東京都知事選のファッキン政権放送を目にし、その後、あの人が出てる映画を観、馬鹿の一つ覚えみたいに飽きもせず「ジョニーBグッド」♪を歌いつづける姿を観、スーツを着たままニューヨークのハドソン川を泳いでいる写真の阿呆っぷりにしびれ、頭脳警察の「コミック雑誌なんかいらない」のカヴァーに失禁し、「オレはロキンローラー」というトンチンカンな自伝本を読み、たまに出るワイドショーでのスットコドッコイな発言ぶりや、その他数え切れない奇行ぶりに腹をかかえ、常盤響氏がオレ企画のイヴェントの時にDJで回した裕也が歌う「マンジョキ・ロックンロール」に衝撃を覚え、1度とは言え、オレもモッくん(!)やらシーナ&ザ・ロケッツらと共に「ニューイヤー・ロック・フェス」の同じステージの上に立ってみて、初めてあの人の面白さ、偉大さが身に沁みて分かったってことです。常に「フリチン」のカッコよさってことじゃないでしょうか。オレの中の永遠の内田裕也像とは映画「コミック雑誌なんかいらない」('86)での突撃芸能レポーター役「キナメリ」を演じたあの頃の裕也の雄姿であります。「恐縮ですっ!!」。


 「死に対していつだってオレは、『こんにちは』と言う」by内田裕也



追伸:

夕べ、夢に、我が師の一人、ニック・ケイヴが出てきました。出てきたと言うか、ニック・ケイヴのステージにオレも立っていてケイヴが歌った後に同じ曲をバックに歌詞を朗読するという大役を演じるハメに。オレの隣にはケイヴが逆を見ればブリクサがギターをかきむしっているっていう失禁しそうなシチュエーション。オレは膝の震えるのをこらえながら必死に「日本語」訳された歌詞を朗読するのでありました。結成23周年、我が屁っこきアーバン無国籍ROCKバンド「ダンボール・バット」の新メンバーを加えての半年振りのライヴがこの日曜日(6月12日)に迫っております。こんな夢って、ライヴに向けた何かの暗示?ところで、今度のライヴで使う「飛び道具」を、アコーディオンにするか、やっぱり使い慣れたアルト・サックスにするか悩み中。さらに小山田圭吾に対抗し(?)新たに「テルミン」も導入予定。そして、古着屋で700円のズボンと1000円のジャケットを購入。ビラビラのエリの付いたドレス・シャツ着てタレサンかけたら、田舎のパブ・ロッカー風に。フレーミング・グルーヴィーズとかドクター・フィールグッドにこんなキャラのメンバーいなかったっけ?ってな風情。とにかく準備は着々。みなさんのおいでを「肥溜め」の底よりお待ちしています。



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【ダンボール・バット~プチ情報】

●新ドラマーを迎えての半年振りのライヴ決定!!

2011年6月12日(日)
@
東高円寺UFO-CLUB
「不埒なゴールデンショー」
開場 18:30/開演19:00

競演:
エルナ・フェラガ~モ、BLACK VELVET LUCY、
未練タラタラズ、Black&Blue

当バンド「ダンボール・バット」の出演順は 5番目
(21時40分頃スタート予定)

前売 ¥1,800・当日 ¥2,300
(前売/当日共にドリンク代別途¥500要)
前売りのご予約はこちらから
※当日のPM12:00まで受付中!
①ご予約の際は、お名前と枚数を明記してください。
②追って確認のメールを差し上げます。
③当日受付にてお名前をお申し出いただき「前売り料金」にてご入場ください。
④予約をしたものの当日都合でご来場になれない場合、こちらへのご連絡は不要です。
その場合のチケット代・キャンセル料等は一切頂きませんのでご安心してお申し込みください。


▼UFO-CLUBへの道順
東京メトロ「丸の内線・東高円寺駅」下車徒歩3分。
青梅街道と環七との交差点角








●ダンボール・バットのニューアルバムの地獄のレコーディング続行中!本夏完成予定!乞うご期待!
●女子コーラス隊、ファン、出演依頼等、随時募集しております。
こちらからお気軽に!
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▼今夜のシネマ
今更で「恐縮です!」。アイ・キャン・ノット・スピーク・ファッキン・ジャパニーズ。白髪頭の内田裕也しか知らないお坊ちゃんお嬢ちゃんにも観て欲しいケツ作。
映画「コミック雑誌なんかいらない」PV


2011年6月3日金曜日

ペプシで酔え。



【慇懃無礼(いんぎんぶれい)】
→言葉や態度などが丁寧すぎて、かえって無礼であるさま。あまりに丁寧すぎると、かえって嫌味で誠意が感じられなくなるさま。また、表面の態度はきわめて礼儀正しく丁寧だが、実は尊大で相手を見下げているさま。▽「慇懃」は非常に丁寧で礼儀正しいさま。(goo辞書より転載)

慇懃無礼という言葉はずっと鳩山由紀夫氏のためにある言葉だと思っていました。自分をやたらにへりくだりバカが120回くらい頭にくっついたような丁寧で回りくどい言い回し。そのくせ結論は曖昧だったり大した中身が無かったりと、総理大臣時代の彼の人の発言やら答弁を聴かされていた頃は、常にケムにまかれているような常に小バカにされているような、とにかく何につけてもイライラさせられたものであります。そんな彼の人もその後いとも容易く途中で政権を放り出し世界中に大恥を曝したわけですが、そんな自分のいい加減な過去はもうきれいさっぱり便所の水と一緒に流して忘れてしまったのか、今じゃ菅直人叩きに命をかけているわけですが、この期に及んでよくそういう偉そうな口がきけるな、一体どの口が言っているんだ、と日々ニュースで見る彼の人の振る舞いを見ていると慇懃無礼ならぬ今ではその厚顔無恥な大バカぶりに開いた口が塞がりません。今、国民に対して3回まわって「ワン!」と言って謝らなければならないのは菅直人ではなく、まず彼の人ではないかと思うわけです。

というわけで、元総理大臣にまで毒づいてしまいました、ボク。まったく毒の一つや二つでも吐かなきゃやってられない過酷な毎日。自分で自分のケツも拭いた事無いような月の小遣いが何百万だか知りませんが、そんなオボッチャン政治家とはこちとら違うわけであります。「今日の仕事は辛かった/あとは焼酎をあおるだけ/どうせどうせ山谷のドヤ住まい/他にやることありゃしねえ ~♪」と気がつけば岡林信康の山谷ブルースを口ずさんでいる有様。こちとら、インド伝来カースト制度の最下層部分で生きてる貧民ロッカー。そして、奴隷農場(=会社)から只今帰宅ナウでございます。百均で買ったペプシ・コーラ(ゼロ・カロリー)で乾杯しながら日記ナウ。馬車馬のように働いた後に飲むペプシは美味い。五臓六腑に染み渡るであります。普段そんなに酒を飲むほうではないので、ペプシですでに軽く酔ったような気分。貧民街の奴隷はペプシで酔えるのであります。なんとも安上がり!!

さて、懸案のわがバンド「ダンボール・バット」のニューアルバムのレコーディングのほうは、おかげさまでバンドで録音した全7曲のバック・トラックの録音はほぼ終了。4,5日中にケリがつく模様。“肥溜め”の底にようやく一筋の光が差し込んできた、といったところでありましょうか。来週6月12日(日)にUFO-CLUBで行う半年振りのライヴを挟み、その後に自分が歌う「本歌」を録音。一応、それで全録音工程は終了、となるハズなのですが、当初の計画では、収録曲の内の2曲に、ゲスト・シンガーに参加してもらうつもりでいたので、もし、それを計画通り実行するとなると、自分の本歌録音の後、そのゲストの方を呼んで歌を入れていただく工程がプラスされることになるわけです。そして、その後、レコーディングにおける最後の山場でもあるミックス・ダウンという最重要作業が待ち受けています。更にそれと並行して、バンドで録音した音源とは別に今回追加で収録予定の完全に自分一人だけで録音した宅録曲(3曲程度)の音源の最終チェックをし、それら全てが完了した段階でアルバム収録曲全曲の音源が出揃うことになるわけであります。とは言え、その後も、マスタリングやら、ジャケット製作やら、ライナーノートの依頼など諸々やらなければならないことはまだまだ控えているわけで、仮に夏までにマスター音源が完成したとしても実際の「ブツ」が出来上がるまでの道のりはまだまだ遠いと言わざるを得ません。屁の突っ張りにもならないゴミ・アルバム1枚作るのに1年がかり。ピンクフロイドもビックリです。さらに尻にムチ打ってここまでなんとかやってきたオレの蟻のツメのアカほどの精神力・体力もすでに限界で、いくら一筋の光が差してきたとは言え、既に口のすぐ下辺りにまで肥溜めの糞尿が迫ってきてる状態でまさにアップアップ。口の中にまで糞尿が流れ込んでくる前になんとか脱出したいもんであります。来週に迫ってきた半年振り新ドラマーを加えてのわがダンボール・バットの久々のライヴ。そのリハーサルも佳境に。屁たれロッカーのぶざまなステージングに乞うご期待。3回まわって「ワン!」を言うハメになるのは、オレかも知れません。南無。


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【ダンボール・バット~プチ情報】

●新ドラマーを迎えての半年振りのライヴ決定!!

2011年6月12日(日)
@
東高円寺UFO-CLUB
「不埒なゴールデンショー」
開場 18:30/開演19:00

競演:
エルナ・フェラガ~モ、BLACK VELVET LUCY、
未練タラタラズ、Black&Blue

当バンド「ダンボール・バット」の出演順は 5番目
(21時40分頃スタート予定)

前売 ¥1,800・当日 ¥2,300
(前売/当日共にドリンク代別途¥500要)
前売りのご予約はこちらから
※当日のPM12:00まで受付中!
①ご予約の際は、お名前と枚数を明記してください。
②追って確認のメールを差し上げます。
③当日受付にてお名前をお申し出いただき「前売り料金」にてご入場ください。
④予約をしたものの当日都合でご来場になれない場合、こちらへのご連絡は不要です。
その場合のチケット代・キャンセル料等は一切頂きませんのでご安心してお申し込みください。


▼UFO-CLUBへの道順
東京メトロ「丸の内線・東高円寺駅」下車徒歩3分。
青梅街道と環七との交差点角








●ダンボール・バットのニューアルバムの地獄のレコーディング続行中!本夏完成予定!乞うご期待!
●女子コーラス隊、ファン、出演依頼等、随時募集しております。
こちらからお気軽に!
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▼今夜のBGM
この時期聴きたくなるテクノの若大将!パフュームとか聴いてイキガッテルお坊ちゃんお嬢ちゃんにはコレをぶっ込んであげてください。テクノの初期衝動。無垢な電子音に心洗われるハズ(ないか・・・)。
メガロポリス・サンシャイン/加山雄三(’80)